私はブルガリア人ピアニスト、スヴェトラ・プロティッチ氏のもとで10年間の研鑽を積み、東ヨーロッパ奏法を受け継ぎました。
プロティッチ先生は、わずか9歳でリサイタルを開催し、14歳で現在の国際チャイコフスキーコンクールの前身にあたるモスクワ音楽祭で2位を受賞しました。ソフィア国立音楽院(ブルガリア)を卒業後、「世界で7人しか弟子を取らない」と言われているブカレスト音楽院(ルーマニア)のフロリカ・ムジチェスク教授のもとで研鑽を積みました。その教授の門下には、ディヌ・リパッティやラドゥ・ルプーなどの世界的ピアニスト達がいます。
この奏法の最大の魅力は、本当に人間の声で歌っているような滑らかで深い音です。そして、どんなに大きな音でもうるさいと感じることが全くなく、豊かな響きに身体全体が包み込まれるように感じられるのです。
私は中学生になってからピアノの弾き方をやり直したため、この奏法を習得するまでにとても時間がかかってしまいました。ピアノを最初に「誰に教わるか」は、その後の人生に大きな影響を及ぼすのです。
ですが、少し考えてみてください。この素晴らしい奏法を、もし最初から学ぶことができたらどうでしょうか?
①豊かな表現ができるようになる
小さい頃の私は、ピアノを弾く時に指や手だけに意識が行きがちでした。ですが恩師の奏法を通して、身体全体を使ってピアノを弾いていることを知りました。
ピアノは、音の強弱だけでなく、重さや軽さ・硬さや柔らかさ等、様々な音色が出せる楽器です。
曲のどの部分でどのような音色が必要で、その音色を出すにはどのような身体の使い方をするのかを知ることで、豊かな表現ができるようになります。
②故障ゼロ!手や身体が小さくても無理なく弾ける
私は手や身体が小さく、かつては難しい曲になると力が入り過ぎてしまい、上手く弾くことができませんでした。
色々な先生に「脱力しなさい」と言われてもよくわからなかったのが、恩師の奏法ではいつの間にかできるようになっていきました。
そして長時間練習をしていても、指や手を痛めることは殆どありませんでした。故障ゼロの実績は、現在も続いています。
③音楽でオンリーワンになれる
日本では、この奏法で弾く先生方がまだ少ないため、音楽でオンリーワンの表現を手に入れることができます。
私が奏法を学んでいた頃は、日本の教え方とは違う習い方をしたことで、なかなか周りの先生方に認めてもらえず、苦しい思いや悔しい思いも沢山しました。
ですが、オンリーワンのものを持っていれば、私の演奏に価値を感じてくださる方が必ずおられます。実際に、私のSNSに掲載していた自身の演奏がきっかけで、プロの演奏家と共演の機会をいただくことがあります。
【一人ひとりが個性を活かして輝ける世界を目指して】
私はこれまで、他にはない独自の音楽の道を歩んできました。ですが、日本の同調圧力の中ではなかなか受け入れられずに、苦しい思いや悔しい思いも沢山しました。私は、日本がもっと個性を認められる社会になったらいいなと思っています。そして、学校の外でも一人一人が輝けるような場所を作りたいと思い、ピアノを教えています。
【私と一緒に学びませんか?】
「これからは、私と一緒に勉強しましょうね。」私が初めて恩師の前でピアノを弾いた時に、私にかけてくださった言葉です。普段音大生やピアノの先生を教えておられた方が、中学生になったばかりの私にこうおっしゃったのです。その真摯で謙虚なお人柄に私は心を打たれ、一生この方について行きたいと強く思ったのを覚えています。よい指導者とは教えるだけではなく、常に生徒さんとともに学び続けているのです。私もそのような指導者でありたいといつも思っています。
